| 今回は、毎年訪れる湘南の海について書きます。 | 
                 
                
                   
                   
                  
                    
                      
                        
                         いつの頃からか、年末に一人で鎌倉と江ノ島に行くのが恒例になりました。年末に限らず、疲れたときにも行くことがあります。昨日もそんな時間を過ごしてきました。 
                         
                         たいてい北鎌倉で下車して、大好きな葉祥明さんの美術館に寄り、鎌倉でぶらぶらした後、江ノ島に向います。 
                         葉祥明さんの絵と詩は、いつも心が休まると同時に、新たな気づきを与えてくれます。勇気づけてくれることもあります。昨日出会った詩も心に響くものでした。 
                         
                        「孤独とは 
                         
                         私たちは孤独を辛いことだと思い、 
                         孤独から逃げることに心を砕きがちです。 
                         しかし、元々人間は、各個人の心の 
                         奥深いところでは、誰も孤独なのです。 
                         いわば、人間にとって孤独は、 
                         当たり前の姿なのです。 
                         だから、孤独を忘れず、嫌わず、 
                         むしろ自分の人生の最も親しい友とし、 
                         孤独を愛し、自分を見つめること… 
                         それが、自分が幸せに生きるための 
                         確かな道の一つではないでしょうか。」 
                         
                         とても温かい孤独がそこにはあり、幼い頃から孤独と友達だった私にはぴったりの詩です。 
                         なぜ孤独が好きだったかというと、私は感受性が鋭く、いろいろなことを感じすぎたり、考えすぎたりしてしまうためです。子どもの頃から、見たくないものが見えてしまうので、自分を保つためには意識的にシャットアウトしなければ、疲れて仕方ありませんでした。だから、一人で過ごす孤独な時間は、とても大切な時間だったのです。 
                         
                         そんな私は、これまでに精神的に浮き沈みの激しい人生を送ってきました。1週間くらい立ち直れない出来事に何度も遭遇し、その都度、心に溜まった諸々を洗い流すために湘南の海に行きました。 
                         江ノ島では、激しい波打ち際ギリギリまで近寄り、何十分でも海を見ます。心に溜まったものの分量が多ければ多いほど、海の近くで、激しい波を長時間見ることで、溜まったものが溶け出していきます。 
                         
                         ところが昨日は違いました。このところ、穏やかで豊かな毎日を送っているためか、江ノ島に行っても波打ち際まで行かなくてもいいかなと思いました。頂上の展望台から、曇天の空の下の海を見つめるだけで、心が満たされるのです。 
                         そこで昨日、湘南の海は私の心を映す鏡なのではないかということに気づきました。海の見方は、その時々の疲れ具合をはかるバロメーターになります。 
                         今年もいろいろなことがあったけれども、全てのことに全身全霊で取り組めたからこそ、心穏やかな年の瀬が迎えられたのでしょう。 
                         さて、来年はどんな年になるでしょうか。その答えは、次に湘南に来たときに見出せることでしょう。                                    (2008/12/23)
                         
                         | 
                          | 
                       
                    
                   
                   
                     
                   
                    
                   
                   
                   
                   | 
                 
              
             
             | 
           
        
       
       |